【コラム】4月の案件希望者指数は昨年以来の伸び、駆け出しエンジニアはどう対応する?

当サイトで案件希望者指数(1日あたりの稼働空き・案件参画希望者数を指数化したもの)を定点観測していたところ、4月月初の数値は43.86と前月比で32パーセント超の伸びとなった。前年のこの時期と比べても5パーセント程度と改善幅が小さく、今年に入ってからの案件増加傾向にブレーキがかかっている。

昨年7月以降の案件希望者指数

この指数は各月月初、各社に案件参画希望として公開されるフリーランスや派遣会社勤務のエンジニア・コンサル・SEの人数を元に計算したもので、案件に参画したいがフリー(要するに参画できる仕事がない)状態の人の増減を示している。

非正規需要が悪化した要因としては、コロナ禍による需要の底打ち期待から、人材派遣など各社が新卒や未経験者の採用を強化したことがあげられる。いわゆる”駆け出しエンジニア”が今月から一気に市場に放出された形で、彼らでも対応できる”ロースキル案件”が一時的に払底している。

またロシアのウクライナ侵略による景気悪化なども遠縁ながら影響しているようだ、円安が進み、日本企業への国際的な発注が増える可能性もあるが、国際競争力も同時に低下しており、先端技術への需要は他国に流れる傾向が続いている。

こうした厳しい環境に、新人非正規労働者はどう立ち向かうべきだろうか。武器がないから”駆け出しエンジニア”と呼ばれる訳だが、個々の人生を振り返れば、何かしらの鍵になる経験はあるだろう。特に案件によっては”知見”と呼ばれる種類の経験が尚可条件などで提示される場合がある。学生時代に携帯ショップでアルバイトした経験、流通でPOS操作した経験は、案件によっては業界経験、知見として加点できるだろう。
また家族が何かしらの業界に勤務していれば業界に関する相談も可能だ。特にクラスメートだった人や親せきが開業医であれば、医療業界の案件参画に相当有利になる可能性もある。

これまでの人生を振り返って、何かしらの業界経験があれば、それを突破口に案件参画できる可能性がある。レジュメの整備をきちんとしておくと良いだろう。