【コラム】7月の案件希望者指数は前月、前年比共に改善、大量契約解除から1年の今

当サイトで案件希望者指数(1日あたりの稼働空き・案件参画希望者数を指数化したもの)を定点観測していたところ、7月月初の数値は50.43と先月から小幅に改善した。コロナパニックによる昨年7月を超える悪化は見られなかったが、依然高止まりの状態が続いている。

今年1月以降の案件希望者指数

この指数は各月月初、各社に案件参画希望として公開されるフリーランスや派遣会社勤務のエンジニア・コンサル・SEの人数を元に計算したもので、案件に参画したいがフリー(要するに参画できる仕事がない)状態の人の増減を示している。

ユーザーによるパニック的な契約解除が激増した昨年7月、フリーランスや派遣労働者の多くは(特に飲食やサービス業を中心に)急激な収入源の憂き目にあった。あれから1年が経過したが、状況は改善せず、一時しのぎの対応策に頼るしかないフリーランスも未だ多く存在している。

数値そのものは、パニックセルとも言うべき状況だった昨年同月と比べると、前年比0.78と流石に低下している。また個別の案件に目を向けると、殆どの領域で低調だった当時と比べ、現在はクラウド構築、ビッグデータ、ERPなどの(エンジニアがそれなりの技術習得と経験を必要とする)案件は頻繁な募集が見られる。WEBアプリ(フロント、バック)やスマホアプリも定期的に案件募集が出ているが、比較的計画的な募集で急募案件はほぼ無い状態だ。

唯一グッドニュースとできるのは、6月の四半期末で契約解除がそれほど増えなかった事だろう。先月末でフリーを抱えきれなくなった企業が大量に出る…ということは無く、内向きな需要に支えられている企業が非正規を継続利用している事がうかがえる。

ワクチン接種と共に高齢者の外出が増えつつあるとのニュースもあり、今後関連する業界では非正規の需要が増える可能性もある。オリンピック終了、緊急事態宣言の延長とプラス・マイナス双方の影響が混在する状況で、今月の数値が(将来見返した際に)底打ちのサインとなっているよう願い、動向を注視したい。