【コラム】5月の案件希望者指数は昨年比で増加、傾向を引き続き注視

当サイトで案件希望者指数(1日あたりの稼働空き・案件参画希望者数を指数化したもの)を定点観測していたところ、5月月初の数値は28.17と先月からは改善、しかし前年比では約1.2倍になった。

 

昨年7月以降の案件希望者指数

この指数は各月月初、各社に案件参画希望として公開されるフリーランスや派遣会社勤務のエンジニア・コンサル・SEの人数を元に計算したもので、案件に参画したいがフリー(要するに参画できる仕事がない)状態の人の増減を示している。

コロナ禍に飲まれつつあった昨年5月も案件希望者は減少している。これは連休で新たに案件を求める人が一時的に減少したためで、実際昨年は連休明けに本格的な参画先の募集が始まっている。
季節的に人員が枯れがちな時期にも関わらず、今年は緊急事態宣言の真っただ中で、数値は昨年を上回る結果となった。フリーランスの余剰はまだまだ続いているとできそうだ。

例年であれば、新卒配置が一段落したこの時期から特にエンジニアの募集が増加する。製造現場に活気が戻るはずだが、今年はコロナの影響で動きが悪く、動向が見えづらい状態が続いている。

なおPMOなどの企画方面の募集は比較的堅調で、オープンな案件を見ると、リーダー~管理職レベルの不足が一定数ある。ただこの需要も業種に偏りが見られる上に、先々月以降、伸びが見られておらず、先行きは不透明だ。

今後ワクチン接種が進めば常駐案件等を含め新しい案件増加の動きがあるかもしれない。案件に参画できない人にとっては生活への影響が続きそうだが、6月から7月にかけての社会的な動きに注目し、需要が高まった時点で早めに動けるように準備をしておきたい。