【コラム】5月の案件希望者指数は前年同月から14パーセント改善、ベテラン・駆け出しエンジニアにも参画のチャンス?

当サイトで案件希望者指数(1日あたりの稼働空き・案件参画希望者数を指数化したもの)を定点観測していたところ、5月月初の数値は24.14と前月比で45パーセント減と大幅改善した。昨年の同月と比較しても約14パーセントの改善で、これで今年2月以降4ヵ月連続で前年同比での改善が続いている。

昨年7月以降の案件希望者指数

この指数は各月月初、各社に案件参画希望として公開されるフリーランスや派遣会社勤務のエンジニア・コンサル・SEの人数を元に計算したもので、案件に参画したいがフリー(要するに参画できる仕事がない)状態の人の増減を示している。

コロナ、戦争、インフレといった悪条件が継続かつ重なっているが、ここ数年の停滞の反動もあって2022年の非正規需要はようやく下げ止まりの兆候が見えてきている。
例年5月は連休の影響もあって非正規の営業活動が沈静化する。そんな中フリーランスなどの個人営業活動も低下していることを数値が示しており、非正規労働者にとってはひとまず安心できる知らせになりそうだ。

とは言え手放しで喜んでもいられない状況はまだある。人材提案の個別内容を見ていると、年齢が高めのエンジニア、SEがじわりと増えていることが目に付く、ここ数年は営業活動を止めていたフリーランスが現場復帰を検討し始めているようだ。こうした高年齢層と駆け出しエンジニアは人材ひっ迫期の最後に案件に入れることが多い。その意味では駆け出しエンジニアやベテランエンジニアの需要が本格化するのはこれからになるだろう。

一方今月に入ってからの政権はインバウンド入国の緩和やベンチャー投資など、非正規需要については即効性に欠ける施策を打ち出している。旅行業は現状離職者が大量に余っており、これらを吸収するのがまず先になる。またベンチャー起業のようなハードルの高い労働を形にできるのは国全体を見てもわずかだろう。こんな施策が労働者の何割に響くと思っているのか、効力を理解できない国民も多いはずだ。ハードルの高い領域への誘導ではなく、市井の非正規労働者でも安定して参画できる案件の創出が強く求められている。