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【コラム】2020年の案件希望者動向と2021年の非正規需要

2020年の案件希望者指数は新型コロナウィルスの影響が顕著になる3月以降、ここ数年の傾向から大きくかい離した。

2020年の案件希望者指数の推移(橙線は2019年4月~12月 クリックで拡大)

この指数は各月月初、各社に案件参画希望として公開されるフリーランスや派遣会社勤務のエンジニア・コンサル・SEの人数を元に計算したもので、案件に参画したいがフリー(要するに参画できる仕事がない)状態の人の増減を示している。

過去の経験が無意味に

統計が残っている2019年4月以降、案件希望者指数は多い時期でも20程度で推移していた。しかしコロナの影響が顕著になる2020年3月ごろには急増が始まり、2020年7月にはパニックセルとも言えるレベルの急増になっている。またその後も40-50の高めで推移が続いた。
原因は当然コロナによる経済環境の急変であるが、グラフを見ると9月以降は2019年のような季節変動が顕著に発生しておらず、過去の経験があまり参考にならないことがわかる。年末や期末にかけ、企業がプロジェクトを発足させたり、新商品を企画する(関連して非正規やプロフェッショナルを起用する)余裕が無いことも透けて見える。
また非正規需要は補助金などの政府予算により一部下支えされているため、こうした急場しのぎの補助が7月以降の急増を一部緩和したとも予想できる。つまり2021年に補助金が底をついたり、(実質減額となる)新しい補助形態に変更された場合、今後数値は高くなる恐れがある。

2021年の需要

政府は今年の年頭所感で、新たな成長の源泉をグリーンとデジタルと定義している。これらが非正規需要にどのような影響を及ぼすのかは具体的なプロジェクトに落とし込まれないと判らない。しかし政府主導でPDFのような規格を提唱したり、企業にデータエクスチェンジの機能を必須装備させるなど、これまで民間がシェア拡大のために自費で行っていたプロモーションが政府主導で行われる可能性はありそうだ。
一方で補助金切れによる需要減が危惧される。既に予算は払底しつつあり、国債でも発行しない限り下支えは続かない。補助金がなければ、政府が笛を吹いたところで多くの企業はデジタル化を自前で実施せざるを得ず、非正規にまで仕事は回らないだろう。デジタル化の強要が他需要の減少に繋がる可能性さえある。

”非正規”だからこその準備を

景気下振れの可能性も十分考えられる現在、非正規として働く人は余裕のあるうちに新しい価値創造を計画すべきだろう。それは複数名が集まってでも良いし、一人でこつこつ行ってでもいい。言語の習得でも、サービスの設計でもいい。副業でも良いだろう。そもそも非正規なのだから、現状携わるジョブは自分にとって生活の柱と考えてはいけないのかもしれない。生活費が続くうちに、平行して新しいアイデアを育てて、もう一段の環境の悪化に備える必要があるだろう。

※2021年1月の案件希望者指数は10日ごろに発表します。